霊務
【初仕事ー5】


むしろ、最近の若者は
神経がズ太いので
何十回、何百回写真に
写っても恐怖エネルギー
を貯められない霊が
増えて困っていた。

(大抵そういう霊は、
脅かすことを諦め霊務を辞めて、
生まれ変わってしまう)








きっとこの子も恐怖
エネルギーを貯められなくて、
挫折して辞めるだろうと
オッサンは予想してた。








「お、人影発~~見!」







礼子が見た先に、
学生っぽい男女が数人
学校に忍び込んでいた。








「礼子君チャンスだよ。
まあ、せいぜい頑張ってくれたまへ」







オッサンは帰る身支度を
している。
(よっぽど、礼子が挫折すると言う確信が
あるらしい)







そんな、馬鹿にした態度のオッサンを微塵も気にせず、
礼子は気合い入れまくりだった。








「よーし頑張る!」






霊務の初仕事である!!
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