霊務
【礼子と愉快な仲間達ー5】


その女が礼子をマジマジ
見ると、礼子は照れた。






「な~によ君。
そんなジロジロみないでよ~」






それを聞くと、
その女はやはり礼子の
性格の変さに気付いた。






「何か普通の霊とは違う
ようね……。
アンタ名前は?」






「そ~ゆ~時は自分から
名乗るんだよ」






すると他の霊達が、騒ぎ出した。






「無礼者!
新人のくせになんてこと言うんだ!
せっかくサキ姉がお前
なんか下っ端の名前を
聞いているんだ!
お前から名乗れ!」





さっきまで怖がっていた
霊達は、どうやらこの女
の存在で態度がでかく
なっているようだ。





しかし、礼子はそんなの
気にしなかった。






「ね~!ね~!
なんて名前?
「トイレの花子さん」
みたいに
「廊下の鈴木さん」
とか?(笑)」






周りからブーブーと
ヤジが飛ぶ。






しかし、そんなヤジを
女は片手一つで抑えた。






「お前達静かにしなあ。

………先に名乗るべき
だったね。
私はサキ。
ここのA棟校内の担当を
全て任されてる」
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