霊務
【礼子と愉快な仲間達ー7】


あっと言う間の騒ぎに、サキは呆然とし、その場に立ち尽くしていた。






「なんだったですかね
今のヤツ…
ね、姉御…」






「………」






「姉御??」





仲間の問いに、
サキは反応した。






「………ん、ああ、
なんだい?」






「姉御……あんな小娘
我々だけでお仕置きは
十分でっせ
任せてください。」





先ほどまでビビってた
霊達が、何をぬかすんだろうか?






そんな霊達にサキは
答える。







「いや…お前等じゃ無理だ」





「何を言うんです!
あんな小娘など…!」






「あいつ、校内の霊にもなってない新人中の新人だろ?
そんな霊が、あたいの
金縛りに耐えられたんだよ?」





そう……
サキくらいのクラスの霊
になると、金縛りは
「動けなくなる」でなく
「本当に恐怖で凍りつく」
程のレベルである。






しかし、礼子は違った。







「フフ…
係長クラスの霊でも
アタイの金縛りは恐怖で
凍り付くのに、あの子は
動けなくなるだけで
恐怖の微塵も見せなかった…

………礼子ね、面白そうな子が入ったわね…」





サキは礼子が気になるようだ。

どうやら礼子のことを、少し気に入ったのだろうか?






「お前達!
持ち場に戻りな!」





そう言い、
サキは闇に消えていった

< 28 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop