霊務
【ヤツらの存在ー8】


急にパニクったサキは
面白いほど混乱している








「ああああ!!!
ここから逃げなきゃ
さあ、逃げなきゃ!
忘れ物ないかしら!
歯ブラシと枕は持った
かしら!!!
ああああ!!!」








バチン!!!









そんなサキに対し、
礼子は平手打ちをした。









「しっかりしてサキ!
ここであなたがパニック
になっても仕方ないのよ!!!
部下の霊達はどうなるの
??
上に立つ者なんだから
アナタがしっかり
しなさい!」









こんな時に限って
正論を…








…とオッサンは
ムカついていた。

(しかも礼子のせい
なのに)








「うう……あたいが
悪かった……」








(お前は悪くないだろ!)








オッサンは心の中で
ツッコむ。







「そうだよサキ…
ほら元気出して!
誰もアナタを責めないわ」








(当たり前だよ!)









「あたい頑張るよ…
苦しくても負けないよ…」









(青春ドラマみたいに
なっちゃったよ!)








「そうよサキ!
泣くのはコートの中
だけだよ!
でも、
涙が出ちゃうのは
仕方ないよ、
女の子だもん」








(アタックNO1に
なっちゃったよ!!)








今日もオッサンは
たくさんツッコミました
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