君が僕にくれたもの
◆桜の木の下で
この桜の木の下で、
僕はいつから君を待ってるだろう。


君が僕を呼ぶ声が聞こえなくなって

君の匂いが僕の鼻を掠めなくなって


それから僕は
どれくらい君を待ってる?



桜が何度咲いても

君が僕の名前を呼ばないなら
僕は君を嘘つきと呼ぶよ。


瞳を閉じれば、いつでも君は
そこに居るのにね。

瞳を開ければ、すぐに君は
どこかへ姿を消してしまう。



桜の花が咲いて、この場所が
君の好きな色に染まっても

僕の鼻が感じるのは
桜の匂いだけだよ。

君の匂い、甘くて優しい、

あの懐かしい匂いをもう忘れた。



ねえ、


また僕の名前を呼んでよ…
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