君が僕にくれたもの
◆君と僕の出逢い
雨の降る夜。
僕に聞こえるのは車の音と
地面に雨がぶつかる音だけ。
桜の花弁が雨に打たれて
ぺったりと地面にくっついてる。
誰も居ない道を歩いてきて、
涙なのか雨なのか
解らないくらいぐちゃぐちゃの顔で
紫陽花の花を前に座り込んでいた。
冷たい雨に打たれ続けて冷えた体
感覚もない体に何かが触れた。
僕の頭を撫でて
心配そうに覗き込む顔。
それが君だった。
それが君と僕の出逢い