【完】天使を射止めよ、男達!!〜加筆修正中〜
私が電話を終えた頃には、落ち着きを取り戻したらしい羅々が、
「えっ?えっ!?な、何?どうなってんの?え、し、紫雲??」
きょとんとしていた。
ふふふ。そのきょとん顔も今のうちだよ、羅々。
「羅々、覚えてないの?紫雲に抱き着いた挙げ句、恥ずかしくて投げ飛ばすなんて。ていうか、紫雲に抱き着くなんて…羅々の…浮気者…」
私は、羅々に小さく呟く。
私の演技力をしかと見よ!!
「えっ…あ、そう言えば……っ…てか、浮気とか…ち、違うよっ(汗)前ちゃんと言ったじゃん!あたしは、あ、アラタ一筋なんだってば!!」
ふっ見事に引っ掛かったな…(笑)
さてと。
「もう入っていいんじゃない?」
私は、ドアに嵌め込まれた硝子越しに見える影に向かって、そう言った。