【完】天使を射止めよ、男達!!〜加筆修正中〜

「…当たり前でしょ。必要不可欠だよ。昴がいないと、悲しいよ」

すごく、ほっとした。

思えばこの数ヶ月、色んなことがありすぎた。
辰志のことだって…心では許してても、頭じゃまだ覚えてる。
私は、今まで悩みすぎてたのかな?
紫雲の言葉で、本当に自分が…必要とされてるって感じられた。

たくさんあった悩みも、馬鹿らしく思えた。
昔の辛い過去も、前向きに考えていける、と思えた。
きっと、桜木財閥も安心して継げる。
やっぱり…私にもこの皆が必要だな。

私は自然と笑みを浮かべ、

「紫雲…ありがと」

小さくお礼を言った。

すると紫雲は、腕を広げた。

「?」

私は首を傾げる。

「泣きたいときは、泣けばいい。嬉しいときも、泣きたいときでしょ?」

う……紫雲め。
私が泣きそうなの気付いてたのか。
よく見てるなぁ…

私は弾かれたように、紫雲の胸に飛び込んだ。

その拍子にグラリと観覧車が揺れる。

私の心もそれに比例するかのように、ゆらゆら揺れている気がした。



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