いつも一緒だよ
 自分の意思とは正反対に、体が動き出してしまうのだ。

 まるで、後ろから誰かに背中を押されるみたいに…。

「た、助けて!」 

 苦痛のあまり、恵理香顔を歪め誰かに助けを求める仕草を始めた。

 こんな時間、自分と恵子以外は他には誰もいるハズがない。

 どうしたらイイの!?

 誰か助けて!

 1台の乗用車がスピード上げたまま、交差点に接近して来ている。

 恵理香は恵子を凝視した。

 笑顔でこっちに手を振る胡桃恵子…

 よく見ると…

 それは!

 顔半分が潰れた血まみれの涼子だった!

 不気味な笑みを見せてくれる涼子。

「サァ恵理香、一緒に行こうよ!」と、両手を上げた。

 道の真ん中辺りに来た恵理香。

 右方向からクルマのライトが迫って来た!

 ライトに向け、カッと見開いた恵理香。

 激しいクラクションの音と急ブレーキの音が鳴り響いた!



−北村さーん!!!!!− 



 
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