いつも一緒だよ
「これを2個買ったの。
 1個は恵理香の分ね」

 恵理香は箱を開け、中の模様入りの化粧箱を取り出す。

 フタをパカッと開けてみる。

 中身は金色のオシャレなネックレスだ。

 本体の部分は花びらをイメージしたデザインで、中央には透明のガラス製のストーンが埋め込まれている。

 恵理香は目を輝かせながら、本体を手に取ってまじまじと見つめた。

「わぁー、すっごーい!」

「可愛いでしょう? ネオ・ハピネスって言うんだよ」

「高かったじゃない?」

「1個、五百円ぐらい」

「これありがとう。頂くね」

「首に掛けてみたら?」

「うん」

 さっそく…

 恵理香はネオ・ハピネスを首に掛けてみた。

 涼子が説明する。

「首に掛けていると、幸福を呼ぶんだって」

「ただのネックレスじゃないんだ」

「願い事をすれば、叶うらしいしね」

「ヘェー、超イイじゃーん。
 涼子のも、同じヤツ?」

「うん、同じだよ」

 涼子は自分の分を箱から取り出し、恵理香に見せた。

 確かに、恵理香の品物と同じ種類である。

 本当に2人は仲がイイんだから。

 そんな2人を、周りのコたちは心配そうに見ていた。

 恵理香の事が気になるのだ。

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