師匠はコスプレ☆メイ探偵
類は納得いかないまでも、自給をもらっている身なので、早く仕事にかからなければならない。
 
少し遅れて安西邸に入っていくと、邸内は修羅場と化していた。
 
廊下にへたり込んで泣いている派手な女の人と、赤い顔で立っているメイドのモエギ。

それに二人の間で怒ったりなだめたりの、忙しい安西。

 このままそっとドアを閉めて車で待っていようかと思ったが、ドアから身を引いて、逃げようとしたところを、トキに捕まってしまった。

「成瀬君も、お仕事でしょ」

 類は、腕を捕まれて、修羅場の中へ引きずり込まれた。

< 106 / 357 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop