師匠はコスプレ☆メイ探偵
エスカレーターはわりと高速で、十五階にたどり着いた。

「どうぞ」

「あ、ありがとうございます」
 
類は先に降り、師匠の部屋を探した。
 
紙には1501と書かれてあった。
 
エレヴェーターのほぼ正面に、その1501と書かれたドアがあった。
 
ふと廊下沿いのほかの部屋を見ようとして妙なことに気付いた。窓は幾つもあるのだが、ドアはこれ一枚しかない。

「影山探偵のお部屋ですよ」
 
白ずくめが言ったのに、はっとしてエレヴェーターを降りた。

続いて白づくめが降りると、エレベーターの扉は待ちかねたようにぴたりと閉まった。

「何で、知ってるの?」

類は白づくめを振り返った。
< 11 / 357 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop