師匠はコスプレ☆メイ探偵
 意地の悪いその目をまともに見る。

「学歴詐称だなんて失礼な。私はちょっと飛び級をして二十歳でそこを卒業したんですよ。大学始まって以来の秀才と歌われながら」

 類の目に面白そうな光がよぎる。

 湯佐は類にまじまじと見詰められて、調子が狂ったようだ。

「そっ、そうなのか」

 信じる気になったらしい。

「ウソです」

 類は吐き捨てると再び湯佐に背中を向けた。

「またか。お前はつまらないウソばっかり言って。人をおちょくっているのか」

 怒り出した。

先に嫌がらせしてきた自分が悪いくせに。

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