師匠はコスプレ☆メイ探偵


「今の、信じました?」


 師匠の真顔の額にゆっくりと縦じわが刻まれた。


「また、冗談だっていうのか?」


 類は笑った。


「嫌だなあ。信じたかどうか訊いただけですよ。ほんとですってば」

「じゃあ、類君の身柄はともかく、家財道具はどうしたんだ?」

「おじいちゃんちに送って預かってもらってます」


 どこまで信じたものか、師匠には分からなくなってきたらしい。

 
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