師匠はコスプレ☆メイ探偵

トキが、宝石泥棒を？

さっきまで、驚く顔が見たい一心で騒いでた心臓が、今度は不安に騒ぎ出している。

どうしよう。

師匠に言うべきだろうか、それとも、もっと確実な証拠を見つけるべきだろうか。

類は心臓が少しづつ、落ち着きを取り戻すのを待って、机の下から出た。

来たときと同じように、足音を消して廊下を歩くと、そっとリビングを覗いた。

さっきの部屋の隣に位置する場所に、キッチンはあり、そこからがちゃがちゃと音がするのが聞こえた。

トキが何食わぬ顔でそこにいて料理の続きをやっている。

こちらに注意を払いそうもないのでそっとリビングを通り抜けると、一旦外に出た。

それから鍵をかけて、インターフォンを鳴らした。


『はい？』


すぐに、トキの声が反応した。