師匠はコスプレ☆メイ探偵
「ごめん。開けてくれない?師匠に鍵預かってたんだけど、忘れてきちゃって」
『分かりました』
足音が近づいてきて、ドアの鍵を外す音がした。
じき、トキが現われる。
冷静に、なれるだろうか。
またドキドキが強くなってきた。
ご丁寧に、トキはドアを押し開けてくれた。
「あっりがとう。共同玄関の方は、ちょうど誰かが入るとこで、一緒に入ってこられたん
だけど」
「そうですか」
トキは、類を微塵も疑ってないように見えた。
よかった。
とりあえず、心臓がバクバクいってることだけはバレないようにしよう。