師匠はコスプレ☆メイ探偵
「実は、ダイヤの持ち主から、ダイヤを守るように依頼があったのだ」
ああ、いきなり核心を言う。
類はちっ、と思いながら、師匠の隣に座った。
「明日、朝から新幹線を使ってその家に行く。みんな行けるか?」
「残念。私、明日仕事です。晩御飯くらい作りに来られますが、それまでに帰ってこられますか?」
土岐が訊いた。
「それが、泊まりになると思うのだ。類君は都合はいいかな?」
「ええ。大丈夫です」
「それなら、トキ君は、明後日の晩御飯を作りに来てくれないか。鍵は渡しておく」
あーあ。それじゃ、資料見られ放題じゃん。
思ったけど、言えるわけがなかった。
言う隙もなかった。
揚げたて第一号のえびを狙って、師匠と格闘しなければならなかったから。