師匠はコスプレ☆メイ探偵

だって、安西低の事件の二の舞になったら困るじゃないか。
 
この機に乗じて家族の誰かが懐から奪ってしまう・・・なんて。

 大きくて立派な家に住んではいるけれど、内情がどうかまでは分からない。

実はお小遣いをきっちり管理されていて、苦しい懐具合だったりするかもしれない。

案外、予告状が来たことで、盗まれたことにしておいて、中田氏自身が売りに出したりして。


「とにかく、そういうわけだ。せっかくご足労願って申し訳ないが、ダイヤは私自身が管理するということで、あなた方、お引取り願えませんか?」


 類は言葉を失って師匠を見た。

あーあ。またやっちゃったよ。

師匠は類と顔を見合わせた。

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