師匠はコスプレ☆メイ探偵
「はい」
 
類は、パンの粉をはたくと、運転席に乗り込もうとした。
 
と、

「それから類君、君の自給、パンを食らっていた時間には発生しないものと思ってくれたまえ」
 
くっ。

類は悔しそうに師匠を見た。
 
確かに、今は働いてなかったけどさ。師匠のために時間を割いてここにいるっていうのに、ひどいんじゃないか?
 
類は不機嫌に愛車に乗り込んだ。
 
しかし何て早業なんだろう。
 
そういえば、前に子猫を探したときも、びっくりするほど早く見つけてきた。

師匠の体はマタタビででもできているんだろうか。

いや、ひょっとすると、お金持ちの家の猫をさらってどこかへ軟禁しておいて、しれっとそのうちのポストに影山探偵事務所の広告を入れるんじゃないだろうか。
 
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