師匠はコスプレ☆メイ探偵
 誰もが、その有無に関心があるらしく、そこにいるほとんどの人の目が、エメラルドの方に向けられていた。
 
主催者は急遽、エメラルドを調べにかかることにしたようだ。

 鑑定士らしき人が呼ばれ、エメラルドがケースから出されたようだった。

「こっ、これは」

 鑑定士らしき人がエメラルドを手に、叫んだ。

「精巧に作られたレプリカです」

 会場中がざわめいた。

そんなに簡単に、見破れるものなのか?

類は思った。

けれど、トキは違うことを思ったようだ。

「レプリカ?キューブ君じゃなくて?」

 トキは独り言を言うと、

「影山氏はどこにいます?」

 言って、目で師匠を探し始めた。
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