師匠はコスプレ☆メイ探偵
類も自称3.0の視力をもって、人ごみの中に目を凝らした。

「分からない」

「もう、逃げたんでしょうか」

 類は何だか腑に落ちなかった。

「今のうちに出ましょう。

主催者がお客を帰さないために、ここを封鎖する前に」
 
何だかトキの行動の方が泥棒っぽいな。

でも、確かに、トキは類の傍にいたのだ。

エメラルドから、遠く離れた場所に。
 
類は、トキに腕をひかれるままに、会場を後にした。
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