師匠はコスプレ☆メイ探偵
師匠は、自分の調べたモゴーグの資料を、もう一度調べなおしていた。
類は言った。
自分は館長の友達の、宝石の技工士の孫だと。
そのページを、確かめた。
「やっぱり」
モゴーグがトリゴーグだった昔。
王は、その命を全うしなくても、退位できたのだ。
そして、一般の人間のように、職を持ち、働くことができた。
モゴーグ最後の王の父は、宝石の技工士になった。
それも並々ならぬ腕。
きっと、類の祖父という人だ。
と、いうことは、最後の王は、類の、父か、その兄弟。
・・・類は、世が世なら、王位継承権がある身なんでは・・・
類の告白を聞くうちに、気付いた事だった。
けれど、今調べてみて、それは間違いではないと悟った。
「類・・・」
師匠はつぶやいた。
「いいのか、あんな王位継承者で・・・」
おわり。
長々お付き合いくださって本当にありがとうございました。
ひたすら感謝です。