師匠はコスプレ☆メイ探偵
嫌な脅威
会社に戻ると、休憩室から出てきた湯佐とばったり出くわした。
他の人達はいい人ばかりなんだけれど、こいつだけはいかん。
こいつと関わるだけで類は苛々するのだった。
「やあ、成瀬君。お急ぎでどこへ行くのかと思ったら、派手なご婦人と密会ですか」
って、こいつ見てたのか。
そういえば、喫茶店の入り口は、この休憩室から見える位置にある。
さっき、田口婦人に迫られていたのをしっかり見られてしまったようだ。
よりにもよって、こんなヤツに。
「オレと付き合うより、豊満なご婦人との方がいいんだな。成瀬君は」
また、あらぬことを噂される。
一瞬、すごく嫌な気分になった。