師匠はコスプレ☆メイ探偵
　言って、師匠はどこかのブランドの派手なハンカチを出した。

師匠にブランド物のハンカチを買える甲斐性なんてない。

きっと何かのときにいただいたものに違いない。

　見ていると、トキは宝石をそのハンカチにきれいに包んで最後に器用に美しく縛ると、かわいい包みができあがった。

「それを安西さんに渡してくれ」

　包みが安西さんに渡された。

「そのまま懐にしまっておいてください。それが一番安全です。間違って落としたりしない限りは」

　安西は感心した声を上げると、それを手にとって、懐のポケットにしまった。

「なるほどこれで安心ですな。しかし、これなら、あなた方のお手を煩わすこともないんじゃないですかな」

　類ははっとした。
　
あーあ、師匠、またやっちゃったよ。
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