壊れそうな運命の恋
今さら気づいたけど、松澤さんってあんなに優しかったっけ…。



私の知ってる松澤さんって…。



『はい、やって』



って言ってるコンピューター人間なのに…。



あっ また言った。



口癖ですか?



よく見たらあの人って整った顔立ちしてるんだなぁ…。



『ほらほら松澤に見惚れてないで仕事する。』



『み…見惚れてなんていませんよ。』



いつの間にか隣にやってきた藤山さんが私に声をかけた。



『てか実際に手止まってるし…しかも間違ってるし。』







『はっ!!』



本当だ…。



何故わかるんだろ この人…。



藤山さんはそれだけ言うと満足そうに去って行った。
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