寄道小道
「まず気をつけなきゃいけないことは、同好会に見つかることだ」


「同好会?」


「知らないのかよ。


水原愛梨ってのはスポーツ科のアイドルって言われるほど人気なんだ


そこで同好会ってのが一手にニーズを引き受けることにした


オレもお前もそれから外れた行動を取ってる」


「そ、そんな危ないのか!?」


「おいおい、見たいというから連れてきたが、覚悟がないのか?」


「いいや。直接見るまでは絶対帰らない」


「ならいい。行くぞ」




これから始まる冒険譚に心躍るも


終わりは早く、呆気なく、唐突と





向こうに見えますわ


思い恋い焦がれる水原愛梨譲。


写真で見たあの笑顔とはほど遠い


愁いを帯びたるような顔ではありますが


見違えるはずもあるばすはありません。





後ろから聞こえる制止の声も聞かず


走りて近づく


期待に胸ふくれ、うれしさで胸がつぶれる


話しかけようと口を開く


が、その前に引き倒される





「きけって言ってるだろ


お前見るだけでいいって言ってただろ?」





恋に焦がれる一鉄にそんなのは通用するはずがない


一鉄は


見たいより会いたい


会いたいより話したい


話したいより伝えたい


そんな一鉄に何を思ったのか


手を引き、最後の問いかけをいたします







「お前は何がしたいんだ?」






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