クリアハート
麻子が…あたしをじっと見た。
その強さに…先に目を反らしたのは、あたし。
いじめてるあたしなんかよりもっと…もっと強くて…。
それどころか、あたしの方が、ずっとずっと弱い。
「縁…なんであたしをいじめるの…」
その声には、怒りが感じられた…。
でも、少し…震えてる…?
「あたしは……」
言おうとしたけど、やっぱり言えない。
今の麻子にとっては、言い訳にしか聞こえないと思うから。
きっかけは、とても単純だった。
麻子があたしの好きな人と付き合った。麻子はあたしが好きだったことを知ってる。あたしは嫉妬して、麻子の悪口を言った。
それからだった…。
みんなが、あたしの味方になって、麻子をいじめた。
いじめるつもりはなかった。