今宵、僕等は禁忌を犯す
窓の外で、セミがミンミン鳴いている。
まぶしすぎる白い太陽が、
あたしを容赦なく攻撃する。
あたしは、机をはさんで向こう側で
アクエリアス片手にグッタリしている先生に言った。
「ねぇ先生。
あたしも先生もこんなにダウンしてるんだからさ、
もう補習はナシにしちゃおう」
そう。
あたしは、彼女の気配があることを黙っとくかわりに
補習をナシにして、と先生に言ったのだ。
だけど、先生は
「そんなのいない!」とイラっとした口調で言って、
あたしの昼までの補習を、
PM3時まで伸ばしやがったのだ。
くそー・・・
いっこうに終わる気配のないプリントに
汗がポタリと落ちる。
ちなみに、うちの学校はクーラーも扇風機もない。
そして先生はなぜか、
カーテンさえ閉めさせてくれない(ケチ!)。
「そんなだからあんな点とるんだよ~・・・
サッサと終わらせろ」
自分だけアクエリアスを飲む。
イヤミったらしぃ~
早く終われ、プリント&補習っ!!