王子様は寮長様
「うん。そのワンピースが1番可愛いわ。それにしましょう。」
奈緒先輩がオッケーを出したワンピースはAラインで裾がヒラヒラした可愛いクリーム色。
た、高そうだなぁ~……
「奈緒先輩、これ着てどうするんですか?」
「パーティーに行くのよ」
ハァ、なるほど。
パーティーか。確かにパーティー用のワンピースだもんね。
………ん?
……誰が行くって?
「あの~…奈緒先輩。パーティーって?」
「明日、ちょっと大きなパーティーがあってさ。蒼斗も来るはずなの。椎菜ちゃんも連れてってあげる。」
「えぇ!!い、いいですよ!マナーとかもわからないし、勝手についていくわけには…」
「大丈夫よ。人が多いし、マナーって言っても立食だからないようなものよ。なにより、蒼斗に会いたくない?」
う゛っ……。
そりゃぁ、会いたいけど
「決まり!明日、夕方迎えにくるから。」
「でも、こんな高いワンピース…」
丸の数が多いし…。
困っていると奈緒先輩が目の前に立ち、優しく笑っていた。