王子様は寮長様
だからってこんな生活待っていない!
「どういうことですか」
「そーゆーこと。」
相馬先輩は微笑んだ。
寮長室でのこと。
机に頬杖をついた先輩が何気なく放った一言。
「今日から副寮長だから。よろしく。」
「言っている意味がわかりません。先輩。」
「わからなくてもいい。これからは俺のサポートをしてもらうから。」
そんなぁ。
副寮長とかになっちゃったら自由に寮生活楽しめないじゃん。
面倒くさい…。
「他の人は?他にも寮生いるじゃないですか。入ったばかりの私じゃなくても~…ねぇ?」
「…そんなに俺と組むのが嫌?」
ちょっと切なそうな顔。
うっ。そんな風に見上げ ないでよ。
私が悪い感じになるじゃんか。
「でもね?」
先輩は立ち上がり、ゆっくりとした足取りで近づいてくる。
私の前でピタッと止まる