王子様は寮長様
会いたくないと何度言っただろうか。
しばらくすると、ドアの向こうにあった気配が離れ、去っていく足音が聞こえた。
相馬先輩………。
本当は今すぐにでもドアを開けて、先輩に飛びつきたい。
頭を撫でてもらって、笑って欲しい。
誰よりも好きだと…言いたいよ……。
相馬先輩の大切な人になりたかった。
彼女になりたかったな…
でももうそれは出来ない
出来ないよね……?
だって………
だって私達…………
兄妹なんでしょう……?