王子様は寮長様


「どうして…そんなこと聞くんですか…?」

「…そうだな。悪かった」



相馬先輩はクルッと私に背を向けた。


その背中がとても悲しそうで…。

先輩も本当は辛いのではないかと、勘違いしそうになる。


出来ることなら今、相馬先輩に好きと言えたらどんなに楽になれるだろう


先輩は何て言ってくれるだろう。


虚しい考えだけが浮かぶ



私は寮長室を出ると同時に涙が溢れてしまった。











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