王子様は寮長様
「う~ん…?」
目を開けると白い天井。
…どこだろう…ここ。
保健室…?
おでこ…痛い…。
「椎菜先輩!?」
呼ばれて目線向けるとそこには野上くんの姿が。
「野上くん…」
「先輩、ごめんなさい。僕のせいで…」
「大丈夫だよ~」
あぁ、そうだった。野上くんのボールがおでこに当たったんだっけか。
「九条、気が付いたか」
振り向くとそこには相馬先輩が心配そうにこちらを見つめていた。
「あれ?相馬先輩!?」
「大丈夫か?」
てか、どうして相馬先輩がいるの!?
私、先輩の前で寝ていたの!?
うわっ!恥ずかしい~!
「相馬先輩…ずっといた?」
「いたよ。ぐっすり寝てたね。」
やっぱり見られた~。
相馬先輩は私の考えに気が付いたようで、ニヤニヤしている。