王子様は寮長様


「兄妹じゃなかったらどうするの?」



え?どうするって?

ニヤニヤ顔の猛先輩。
意味が解らず、私は首を傾げる。

そりゃぁ兄妹じゃなかったら大喜びだけど…。


横で相馬先輩がフフッと笑った。



「もちろん。親父に改めて紹介するよ。」

「紹介…?」

「うん。俺の彼女ですって。」

「!」



…いや、あの…改めて彼女とか言われるとかなり照れますね。



「椎菜ちゃん、顔赤いよ~。」

「た、猛先輩っ!」



猛先輩は大爆笑。

私の反応、わかってて質問したでしょう!
もうっ!



相馬先輩はそんな私の頬っぺたを指でツンツンする。


その瞳がとても優しくてまた顔が赤くなってしまったんだ……ーーーー









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