王子様は寮長様
そしてーー…………
「準備は出来たか?」
「はい。」
ついに私達が“父親”に 対面する日がやってきた
寮の前には迎えの車が来ている。
運転席から出て来たのは秘書の片山さんだった。
「お迎えに上がりました。お二人ともお元気でしたか?」
「まぁ…な。」
片山さんは車のドアを開けてくれた。
車はゆっくりと相馬邸へ向かう。
「社長はすでにお待ちになっています。」
「うん」
先輩も心なしか緊張しているみたい。
窓の外をじっと見ている
本当に会う日が来たんだなぁ…。
でも不安で一杯になるかと思ったけど、そこまでではなかったな。
相馬先輩と一緒っていうのが心強い。