王子様は寮長様
「私と九条早苗さん…椎菜さんの母親だ。とは同じ早乙女学院の同級生だった。……
九条早苗はいつも明るくニコニコしていて、周りから好かれていた。
成績も良く、秀才だった
私達は同じ皐月寮に入っていたんだ。
しかし話したことは殆どなかった。
でも私はずっと早苗さんに憧れていたよ。
その後共通のパーティーで私達は親しくなったんだ。
私はずっと彼女に好意を持っていた。
それに気が付いた私の父親…現会長だ…が、早苗さんとの婚約の話を取り付けたんだ。
私は嬉しくてね…。
でも…早苗さんには他に好きな人がいたんだ。
結婚の話がまとまりかけた時にそれを知った。
私は裏切られた気持ちで一杯だった。
許せないって思った。
とても勝手だったと思うけど、その時はそれだけだったのさ。
そして私は……