王子様は寮長様
「結婚…?」
「そう。つまりは君達二人は本当に義兄妹で育った時期があったのさ。」
私と相馬先輩はハッと顔を見合わせる。
幼い頃は本当に兄妹として育っていたの?
一緒にいたことがあったなんて……。
「私と早苗さんの結婚は認められなかった。特に、私の父親にはね。それでも私は彼女と椎菜さんを守ろうと思っていた」
しかし……ーーーー
と、相馬隆弘が言葉を濁した時、突然部屋の扉が開いた。
入ってきたのは…
「お祖父様…。」
相馬先輩が驚いたように呟く。
そう。そこには相馬会長がいた。
なぜこの人が…?
あのパーティー以来の再会に、私は少し身構える
そんな私に相馬会長はニッコリ笑った。
「久しぶりだね。…さて、その続きは私から話そう。」
相馬会長はゆったりと席に腰掛け、話しだした……ーーーーーー