王子様は寮長様
永遠に
「先輩の部屋って、実家もシンプルなんですね」
「そう?男の部屋なんてそんなもんじゃない?」
話も終わり、私は先輩の部屋へ案内された。
相馬家の先輩の部屋。
とっても広いけど、色づかいとかは寮と似てる。
青とか白とか黒とか。
ゴチャゴチャ物も置いていないし。
白いソファーは座るとフワフワしていた。
た、高そう…。
「でも、良かったな。血の繋がった兄妹じゃなくて。」
「はい。本当に良かった。色んな真実を知って、ショックだったけど、でも、聞けて良かった。」
「あぁ…。」
「私達に弟か妹が産まれてたかも知れなかったのには、かなりビックリしたし…ショックだったけど…ーー」
私達二人と血が繋がった弟妹がいたかもしれないんだもんね。
もし、産まれてたら、どうなっていたんだろう…
「うん…。でもさ、そこは、俺達で成し遂げればいいんじゃない?」
「はい。…ん?」
私達で成し遂げるって?
「どういう…?…あっ」
聞き返す前に先輩に唇を塞がれる。
優しい、暖かいキス。
何度も繰り返されるキスに頭の芯がボーッとしてくる。
そのまま、私はソファーにゆっくり倒された。
「せっ、先輩!?」
「こーゆーこと、かな」
悪戯っ子のようにニッコリ笑う。