王子様は寮長様


「まだ婚約だけど、でも俺は九条しか考えられないから。」

「はい。」

「いつか結婚しよう」



気が付いたら私は先輩の胸に飛び込んでいた。


ギュッと抱きしめ返す先輩の腕は力強い。



「返事は?」

「はいっ。」



腕の中で大きく頷く。

幸せすぎて、溶けてしまいそうだ。



先輩が軽くチュッとキスをする。


でも、もっと先輩で心を満たしてほしい。


そんな軽いキスじゃぁ、この気持ちは抑えらんないよ。



「先輩…」

「…もっとして欲しい?」



コクンと頷く。

なんだか恥ずかしいけど、今なら素直になれるから。



「…きっと俺、止まらないよ?いいの?」



先輩の言いたいことがわかった。


でも恐がることなんて何もない。


だって…



「私は先輩じゃなきゃダメなんです。」



この人となら、幸せになれると核心してるから。


だから…相馬先輩。



もっと、もっと。


愛してください…ーーーーーーーーー……………











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