王子様は寮長様
「椎菜が気になって大学どころじゃないかも。」
…ん?
今なんて?
「なんていったんですか?」
顔を上げるとそっぽを向いた先輩の顔。
ちょっと顔が赤い。
「先輩?今なんて…」
「…何度も言わない」
えぇっ!それは嫌だ!
「もっかい言って下さい」
「…じゃぁ、俺のことも名前で呼んで?」
くぅ、可愛い!
先輩、今日はなんだか可愛いんですが!?
しかし、急に名前で呼べと言われても…
「て、照れます。」
「この前の夜は名前で呼んでくれてたよ?」
「!!いやっ、だってあの時はっ。」
「あーゆー状況なら素直に呼べるの?」
先輩が私の首筋に触れる
ヤバイ。狼寮長に変身しようとしてる!
「俺はいつでも呼んであげるよ?」
先輩が耳元で甘く囁く
「椎菜…。」
先輩の唇が首筋を這う。
「っ、やっ…先輩っ」
「名前で呼んで?」
「んっ…まって…」
「待たない」
先輩は容赦なく触ってくる。
完全に楽しんでるなぁ。
でも、この状況だと呼ぶにも上手く呼べないよ。
「早くしないと、俺、止まらなくなるよ?」
「んっ…はぁ………と」
「ん?もう一度」
「…蒼…斗……」
「よく言えました。」
満足そうな笑顔で見つめてくる。