王子様は寮長様
「まぁ、怪我しなくて良かったよ。」
先輩がちょっとかがんで優しく笑った。
「あの…ありがとうございます」
「ん。じゃぁそれ一口ちょうだい。」
「へっ?」
相馬先輩は私が持っていたアイスをパクッと一口食べた。
!?って、ええっ!!!!
今のって!?
「ん~、甘い。」
相馬先輩はニッと笑って行ってしまった。
私はその場から動けずにいた。
だってだってだってー!な、何今の~!?
どうしよう!?
ドキドキし過ぎて息が上手くできないよ~。
だって先輩が私のアイスを一口……。
うきゃぁぁ!
ヤバイって!
私、顔から火が出そう…
恥ずかしすぎて、先輩の顔が見れないよって…。