王子様は寮長様
ハァ~とため息をついた
私は九条椎菜。
私立早乙女学院に通う高校二年生(になったばっかり)
あ、さっきの電話の相手は“父親”の秘書。
私と“父親”とのやり取りを間でしてくれる。
ずっと母と二人で生きてきて、その母が病気で亡くなってから急に現れた“父親”
金銭面の援助をしてくれて、諦めていたこの学院へも入学させてくれた。
有り難く思ってるよ。
でも…会ったことないんだよなぁ…。
だから“父親”っていう実感はわかない。