王子様は寮長様
「おはよー!椎菜ちゃん!朝ご飯食べて、海行こうー!」
シャッというカーテンが開く音とともに、奈緒先輩が爽やかに笑う。
私は眩しくて、ベッドでモゾモゾする。
「起きて、椎菜ちゃん」
「うぅ~、もうちょっとだけ…ーー」
「仕方ないなぁ…。蒼斗呼ぶかな。」
「!!おはようございます、奈緒先輩。すぐ起きます!」
勢いよくベッドから身体を起こした。
ヨシヨシ、と奈緒先輩。
油断出来ない。この人は本当に呼びそうなんだもんなぁ。