王子様は寮長様
「そんなに驚かないでよね。私達も謝るくらいできるわ。」
「そうよ~。」
二人はケタケタ笑った。
私はちょっとホッとする
また絡まれたらどうしようかと思っていたから。
「もう、あのことはいいですよ。気にしないで下さい。」
「ありがとう、九条さん。あ!そうだ!良かったら、今から私の家に来ない?と、言ってもパパのホテルだけど。」
「いいわね!行きましょうよ、九条さん。」
二人のお姉様方は私を促す。
まぁ、いいか。少しくらいなら。
「では、少しだけお邪魔します。」
でも、私はまだ気がつかなかったんだ。
自分の考えがどれ程、浅はかだったかを。
あんなことになるなんて思いもしなかったんだから…………ーーーーーーーーーーーーーー………