王子様は寮長様
って、あっさり気持ちに気がついたけど、自覚したらこの状況はかなり恥ずかしいぞっ!!
だって私、先輩にギュッとされてるしっ。
ちょっとラッキー!?
いやいや、違うから。
ど、どうしよう~。
「九条…」
「は、はいっ!?」
緊張して身体がビクッとなる。
「ごめんな、九条。」
「?相馬先輩?」
先輩が低く呟く。
「ごめん……。」
私は気がつかなかった。
相馬先輩のこの“ごめん”が何を意味しているか、なんて。
今の私には、わからなかった………ーーーーー