―優しい手―
ギュッと抱きしめられると 胸の奥までも同じようにギュッとなる
口づけを交わすと 穏やかな春の陽気に包まれてるみたいに 身体中が温かくなる
触れられると 子供みたいに抵抗できなくなる
見つめられると どうしようもないぐらいに恥ずかしくて、目が合わせられない
“シュウ…そんなに見るなよ…”
“いいじゃん。減るもんでもないんだし。…お前を…愛恵を、この目に焼き付けたいんだ”
“こんな女でもイイのか?”
“イイに決まってるだろ?”
“だけど…”
“俺は、お前がイイんだ…”
『モノ』としてでなく、ひとりの女として見ていてくれる
“シュウ…愛してる”
“俺もだ。愛恵…愛してる”
ゆっくりと優しく シュウの身体が私を包み込む
お互いに傷を嘗め合い 互いに深く愛し合った