―優しい手―
―生きとし生けるもの達―
―ハヤト―
朝 目が覚めると
テーブルの上に一枚の白い封筒が置かれてあった
『ハヤトさんへ
余計な事ですが…ハヤトさんも、愛恵さんも 弟さんの分まで、幸せになる事が1番の償いになると思います。ハヤトさんに助けてもらった御恩は一生忘れません 。
ハヤトさん 私を大切に育ててくれてありがとうございます。
今度は、愛恵さんを大切にしてあげて下さい。
私は、ハヤトさんを愛していました。
だから、だから幸せになって下さい。長い間、ありがとうございました
―絢―』
心臓が悲鳴をあげるみたいに 苦しくなる
部屋中 見渡しても、絢の姿はない
僕は 何をしているのだろう?
シュウを失い、絢までも失ってしまうのか?
そんなの耐えられない
…絢…
すまない
君にまで悲しい思いをさせてしまったんだね
―絢―
いつも僕を支えてくれていた