―優しい手―




それからの生活は とても大変で目まぐるしいものだった



シュウの服を抱きしめ 糧を失った彼女は 何も話さず、何も口にする事なく ただ、死を待ちわびている様に見えた



毎日毎日 手を繋ぎ、子供のように、また人形のように生活をする彼女はまるで、生きた屍のようだった



だけど、そんな彼女が甦ったのは 世間でいうシュウの四十九日の日だった






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