―優しい手―
―3年後―
少し肌寒いけど、穏やかな太陽の光が差し込む 桜の木の下
“私も、君と同じだよ”
手を差し延べる
まだ幼い綺麗な瞳の中に映る孤独の陰は、どこかシュウに似ていた
差し延べた手に重なる 小さな手には、タバコを押し当てられたような無数の傷
“私もね。君ぐらいの時に、ある人に救われたんだよ。”
うつむき加減に 私の少し後ろを歩く小さな男の子はギュッと手を繋ぐ
“大丈夫だよ。私が君を守るから…”
そう私が呟くと 小さな男の子は顔を上げた