心から好きと言って【完】



私は将の目を見て言った。




「将が好き・・・大好き・・・」




将は柔らかく笑った。




気持ちのいい柔らかい風が私の肌をかする。




「・・・俺も・・・」




・・・・うそ・・・・・。




それって・・・・。




「将、私が好きなの・・・?」




将はすごく照れて頷く。




うそ・・・・うそ・・・・。




両思い?




なぜか涙がポロポロと出た。




「な・・・泣くなよ!俺泣く女を泣き止ませるの苦手なんだよ!」




「泣く女・・・嫌いじゃない・・・?」




「あぁ・・・留果だし。留果は特別だろ」




そう言って服の袖で私の涙を拭う将。




少し・・・・我が儘言っていいかな・・・・?



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